携帯を使ったセキュリティシステム

 日本の携帯業界はすでに飽和状態といわれています。携帯普及率はすでに100%を超え、たまに携帯電話を持っていない人がいるのなら、その分誰かが2台以上の携帯電話を使用しているということになります。そんな携帯業界ですから、最近子供向けの携帯電話を各社販売するようになりました。子供向けの携帯電話は、電話をかけられる相手が限られていたり、インターネットに繋がらないようにできていたり、繋がっても子供が見るべきではないサイトにはアクセスできないようになっています、そしてその他、GPS機能がこうした子供向け携帯には重要とされています。
 もともとは軍事用のシステムだったGPS、グローバル・ポジショニング・システムは、カーナビゲームなど、今は様々な分野で利用されるようになりました。そのうちのひとつが、 防犯目的でのGPS利用です。携帯電話が普及して、GPS受信機が内蔵された携帯電話も増えてきました。今では5割以上の携帯電話に、GPS機能が搭載されています。GPSは送信するだけで、携帯に付けられたGPS受信機で、GPSからの信号を受信する仕組みです。そして位置情報を計算しているのですが、防犯に用いるにはもうひとつ必要なものがあります。それが通信機能です。携帯電話の現在位置がわかっても、それを送信し、受診する仕組みが別途必要なのですが、携帯GPSなら携帯電話の通信網を使ってそれを実現することができます。GPS機能を使って、保護者が子供の居場所を確認できる、そうしたサービスが利用できるようになっています。
 また、もう少し積極的な防犯サービスも登場してきました。今現在、GPSを用いたセキュリティサービスは数社あり、料金も基本料金そのものは数百円から千円程度で利用できます。そして別途、実際にトラブルが起きた際、緊急コールを使い、現場に駆け付けてもらうというサービスなどを利用した際に1万円程度の支払いが発生するというのが一般的な料金体系になっています。GPSがあっても何かあった場合、すぐに駆け付けることができるとは限りませんし、ずっと子供の居場所を見守っているというのも現実的には無理です。子供が安心して生活できる地域であることが最も望ましいのですが、これまで安心だったからといって今後も安心できる地域であり続けるとは限りません。こうしたサービスを活用するのも、安心を「買う」ということに繋がるのではないでしょうか。

 
防犯対策Topに戻る